バッテリー
角川エンタテインメント
TVで。☆☆☆☆★
原作は一巻のみ既読。NHKのドラマは見ました。なもんで、基準はドラマに。
ドラマも映画も、中一にしちゃでかすぎる気がする二人(後半になれば、まあ身長も伸びるだろうけど)。まあ、そういう子供もいないわけじゃないだろうが、うーん、それでもやっぱりでかくないか? 中三は、パッと見高校生と変わらないと思うけど。
ただ見た目のキャスティングは、ドラマより映画のほうが好みかも。
ともあれ、割と長い話をきっちりまとめたのはお見事。リンチを食らった巧が、その後痛がる様子もないのはやや不思議。バッサリしすぎ。
二人の母親の無理解ぶりは一緒で、「勉強のために部活を辞めさせる」話と言うのはよく聞く話だが、それでうまくいった話ってあんまり聞かない気がする。それとも、うまくいっているから表に出てこないだけなのか。(「ドラゴン桜」でも、部活を懸命に頑張っていた子の方が勉強もきちんとやる、とあったが)
特に巧の母親は、相変わらず凄まじい。孤独を野球で埋めていたのに、それまで取り上げられたら、彼はどうしたらいいのだ。青波を心配する余りなのは分かるが、巧があれ以上捻くれなかったことが奇跡にすら思える。それも野球のおかげだろう。
一緒に見ていた母は、ドラマ版では拓の生意気さに腹を立てていたが、映画では短かったためもあって、彼に同情を寄せていた。生意気さは変わらないが、爽やかさが上回ったと見える。
同級生も原作より一人減らしているが(それはドラマも同じらしい)、いい子たちだ。青波の癒し系も相変わらず。原作でどうなっているのか、いずれは読みたい。
中一とは思えぬ豪腕を披露し、ちょっと腕とか肩とか壊しはしまいか心配だが、敵チームから「羽をもがれたトンボ」と言われ(なぜトンボ!?)、ラストにトンボがさっと横切っていくのはよかった。
色々エピソードをカットしているが、よく出来ていると思う。
そりゃ、兄貴の作った黒歴史のモンゴル映画には勝つだろうとも。あれはあれで、ちょっと見てみたい気もするけど。