Sweet Rain 死神の精度 スタンダード・エディション
VAP,INC(VAP)(D)
映画館で。☆☆☆☆☆
「L」を見るか「ライラの冒険」にするか迷ったのだが、ふと目に留まったポスターを見て、これに決定。何だか舞台っぽい雰囲気があって、そこが妙に気に入った。
以下、下に行くほどネタバレ注意。
つか、
金城武がやばいぐらいに可愛い!!
特に三話目! 髪切った後がもうもう!!
おっと、まずはストーリー。
この話の「死神」は、不慮の死を迎えるであろう人間と接触し、その死を「実行」させるか、「見送る」かを決定するのが仕事。
大抵の死神は、何も考えずに「実行」するらしい。主人公の「千葉」(コードネームみたいなもんだと思うがよろし)は、一応考えるが、やっぱりいつも「実行」。
一話目は、1985年、藤木一恵という名のOL。彼女の周りにはいつも不幸が漂う。千葉は近づき、やはりいつもどおり「実行」させようとするが…。
二話目は2007年、藤田という名のヤクザ。筋を通そうとする、今時珍しい彼と、それにくっついている若者の話。
三話目は2028年。未来の話。美容室を開いている老婆の下へ……。
それぞれが独立しながら繋がっている。全編通して、ハッピーとは言えない話だが、邦画でこれだけきちんとした話がまだ作れたのか、とちょっと感心。
原作を読んでいる人には不満かも知れないが、未読の私にはかなりツボな話だった。
なぜか死神連中は、どいつもこいつも音楽が好きらしい。音楽を聴いているとき、妙に恍惚というか、どこかイッたような表情を浮かべる。
更に浮世離れしていて、日本語が時々通じない。そんなところも、ちょっと可愛い。
いやねえ、金城武、嫌いじゃなかったけど、ちょっとハマりそうです。(「リターナー」はコケたと思うんだけど)
雰囲気が「ジュブナイル」に近い感じ。全然違う話なんだけど。
一話目でホッとして、二話目でしんみりして、三話目でまたちょっと哀しくなりつつも、爽やかな終わり方。
かなり好みでした。